醤(じゃん)とは、ペースト状の調味料のことだ。豆板醤、甜麺醤、コチュジャン、XO醤など、様々な種類がある。元々は、醤醢(ひしお)と言う、食品を塩漬けにして作った調味料のことを指した。肉を塩漬けにして作ったモノは肉醤、魚を塩漬けにしたら魚醤(ぎょしょう)、果物や草、海藻から作ったモノは草醤、穀物から作ったものは穀醤と呼ぶ。秋田の「しょっつる」、タイのナンプラー、ベトナムのニョクマム(ヌクマム)などは...
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調味料の秘密 調味料のうんちく記事一覧
醤油と言えば、濃口醤油(こいくちしょうゆ)だ。濃口醤油と言っても、東京や関東ではそういう呼び方はせず、ただただ「醤油」と呼んでるので、もしかしたら通じないかも知れない。実際、日本で売れている八割方が濃口醤油で、うすくち醤油は13%程度しか売れていないし。濃口醤油は、キッコーマン、ヤマサ醤油など、千葉県の野田市や銚子のメーカーが有名だ。濃口醤油は、刺身や麺類のツユ、焼き魚などにも使える万能醤油だが、...
淡口醤油(うすくち)とは、近畿地方で広く使われる醤油だ。関西うどんの出し汁は、黄色い澄んだ色をしている。これは、うすくち醤油を使っているからだ。関西では普通の醤油(濃口醤油)と、うすくち醤油の両方を使っているが、うすくち醤油は、素材の味を引き出す時に使う。。季節の味覚だとか、淡い味わいがある旬の食材などを煮るには、うすくち醤油のような主張が小さな調味料の方が良いと言うことらしい。そのため、関西うど...
甘口醤油(あまくち)は、甘い醤油のことだ。福岡を中心とした九州地域では、醤油と言えば甘口醤油だという。醤油は元々、大豆から味噌を造るときに出る「たまり醤油」がルーツで、塩辛いのが普通だ。ところが九州では甘い醤油が作られ、それが一般化している。正月の焼き餅につける、甘辛い砂糖醤油のような醤油が、九州地域のスタンダードな醤油と言うことらしい。
刺身醤油として使われるのが、たまり醤油や、再仕込み醤油だ。たまり醤油は醤油のルーツであり、味噌を造った桶の上澄み液から作る。一方、再仕込み醤油は二度醸造を繰り返すという、手間がかかる醤油だ。醤油の種類としては、大きく分けると次の5つになる。醤油の種類濃口醤油(こいくち) … 蒸した大豆と炒った小麦で造る醤油うすくち醤油 … 蒸した大豆と炒った小麦で造る醤油 塩分高めたまり醤油 … 蒸した大豆のみで...
花かつおと鰹節、何が違うのか気になった。花かつおって鰹節を削った物だと思っていたが、なんか味の深みが違う。調べて見ると、同じような物ではあるが、微妙に違うらしい。ということでまず、鰹節の製造工程から見ていこう。鰹節はまず、海から獲ってきたマガツオを三枚に下ろし、背中側と腹側に切り分ける。これを「生切り」(なまぎり)と呼ぶ。このとき、船の形に整えるのだが、これを「節(ぶし)」と呼ぶ。一般的に、棒状の...
宗田節(そうだぶし)は、和食に使われる出汁(だし)の素の一つだ。和食の出汁と言えば、鰹節、昆布、干しシイタケ、干しエビを使うことが多いが、プロは宗田節を使うんだという。鰹節も、昆布も、干しシイタケも、どちらかというと「淡い味の出汁」で、「上品な出汁」がとれる。ただ、関東地方など、水に含まれるミネラル分が多い硬水の地域では、こういう上品な出汁は出汁が取りにくい。そこで硬水でもしっかりとした味が出る宗...
アゴ出汁とは、飛魚(トビウオ)の煮干しからとった出汁のことだ。トビウオは日本海側では「アゴ」と呼ばれ、竹輪(あごちくわ)や蒲鉾の材料に使われる。またトビウオを干したアゴ干しや、焼いて干した焼き干しなどを、料理の出汁として使う。太平洋側では鰹節で出汁を取り、日本海側ではトビウオの煮干しから採ったアゴ出汁を使うというイメージだ。因みに太平洋側でもトビウオは採れるし、八丈島のくさやの材料に使われたりする...
コンデンスミルク(練乳)は、甘い白いどろっとした液体だ。かき氷のイチゴや宇治(抹茶)などに、良くかかってるね。昭和の頃は、イチゴを食べるときに必ずと言って練乳を掛けて食べていた。昔のイチゴは、今みたいに甘くなくて酸味が強かったので、練乳を掛けるのが普通だったのだ。しかし、甘くて、白くて、どろっとしているので、一体なにで出来ているのか、よくわからない。ミルクとか乳というので、牛乳の加工品であるという...
希少糖(きしょうとう)とは、自然界に存在はするが、あまり生産されていない糖類のことだ。キシリトール、エリスリトール、プシコースなどといった甘味料が、希少糖にあたる。希少糖の種類光学異性体の糖など。L-グルコース、L-リボース、D-アロース、D-タガトース、D-プシコース食品に含まれる甘み成分だが、わずかしか存在しない糖として、次のような物が挙げられる。キシリトール、エリスリトール、ソルボース、アル...