ショートプレートが値上がりして、吉野屋が赤字転落?

牛丼や牛めしも、日本人にとって馴染みのある肉だろう。

 

牛丼や牛めしは、安い値段でガッツリ食べれる丼として、人気がある。

 

ところがこの牛丼や牛めしに使われる牛肉は、アメリカでは殆ど買い手が付かず、捨てられることが多い部位なんだという。

 

というのも牛丼や牛めしに使われる「ショートプレート」という部位は、脂身が非常に多い。

 

プレートというのは、バラ肉の一つで、カルビと呼ばれる骨付き三枚肉のすぐ近くの部分だ。

 

この辺りの部位は、赤身と脂身が複雑に入り交じっていたりして、赤身と脂身のバランスが絶妙だと非常に美味いが、バランスが悪いと中途半端になる。

 

イメージとしては、焼くと脂身が薄くなってペラペラになったりするような、ちょっと悲しい部位だ。

 

なので、がっつり食べる「肉」としては認識されてないんだね、きっと。

 

また、欧米では、脂の取りすぎが心臓病のリスクを高めるとして避けるトレンドがあったりして、それで買い手が付かない部位だったらしい。

 

ヨーロッパでも、豚の三枚肉(バラ肉)はベーコンやソーセージに加工して食べるけれど、野菜などと一緒に炒めたり煮込んだりして食べる素材で、あまり「肉を喰らう」という感じでは無さそうだ。

 

 


 

ところが中国料理などでは、トンポーロー(豚の角煮)など、脂身を味わう料理もあるし、油分に乏しい和食も、油が多いことを珍重する傾向があった。

 

国産和牛も、赤身の肉よりも、サシと呼ばれる脂身がキレイに入った肉の方が珍重されていた。

 

そのため、牛丼には、ステーキや牛鍋には使われないような、脂身が多いバラ肉が使われるようになったらしい。

 

そして1970年代に行われたアメリカとの牛肉オレンジ交渉によって、牛肉の輸入自由化が為された後は、脂身が多いショートプレートをアメリカから大量に輸入して、それを材料として使うようになったらしい。

 

明治維新後に肉食が広まったときは、そんな薄切り肉なんて食べなかったはずだが、いつの間にか日本では「肉は薄切りにして食べるモノ」という事になったらしい。

 

そしてアメリカでは、以前では捨て値で適当に処分していたショートプレートがそれなりの値段で売れるようになったため、牛丼用の肉としてショートプレートの規格が定められたらしい。

 

そうしてアメリカから安い肉を輸入して、安く牛丼が売られていたわけだが、30年ほど経った現在、少し様相が変わってきた。

 

というのも中国や東南アジアの経済発展によって、牛肉の消費量が急激に増えて、このショートプレートの価格がジワジワ上昇してきているらしい。

 

脂身が多いバラ肉は、火鍋などの鍋料理にピッタリで、それで需要が高まったらしい。

 

その結果、2018年の夏には、牛丼の吉野家の業績が悪化して、とうとう赤字に転落した)。

 

原材料費と、アルバイトやパートさんの人件費が上がってしまったため、牛丼一本で稼ぐというビジネスモデルが成り立たなくなったらしい。

 

かといって、ショートプレートより安くて大量にある材料なんて滅多にないから、こりゃもう大変だね。

 

 

 

 

 

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