カツ丼は、今や日本全国で食べられている丼物だ。とんかつを包丁で切って、卵でとじて白飯の上にのっけるだけの、比較的シンプルな丼だ。トンカツは、外国人観光客にも人気の逸品らしく、日本を紹介する動画には良く出てくる。カツ丼も人気みたいだね。ところがこのカツ丼、どこでどうやって誕生したのか、よく分かっていない。中国大陸では、豚肉料理はたくさんあるが、江戸時代の日本では豚肉は食べられていなかった。鶏肉を「か...
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親子丼も、発祥や由来がよく分からない丼物だ。親子丼とは、煮た鶏肉を卵でとじた丼物であるが、どこで誕生したのかはよく分からない。関東では、東京の日本橋にある「玉ひで」を、親子丼の発祥店として紹介することが多い。この店は、1760年(江戸時代)から250年以上も続く軍鶏(しゃも)料理の名店で、鶏肉料理の老舗だ。ところが親子丼をメニューに載せて、店内で食べさせるようになったのは、1979年以降のことだ。...
他人丼(たにんどん)は、関西や西日本ではごく普通の丼だ。他人丼は、親子丼の鶏肉を牛肉や豚肉に置き換えた丼だが、味はかなり違う。他人丼に使われるのは、小間切れ肉やミンチ肉と、タマネギスライスと卵だ。ただ、関東で他人丼を食べたいと思っても、まずお目にかかれない。というのも、関東には「開化丼」(かいかどん)と呼ばれる似た丼があるからだ。開化丼というのは元々、明治維新の文明開化によってできた丼で、牛肉か豚...
かやくうどんは、色んな具材が少しずつ数種類乗っているうどんだ。関西や北陸などでは具材のことを、薬味を加えた「かやく(加薬)」と呼ぶ。例を挙げれば、五目炊き込みご飯を、「かやくご飯」と呼んだりする。かやくご飯と関東で言うと、「何それ?火薬なんか入れて大丈夫なの?」なんて言われたりもするらしい。関西では日常的な言葉だけど、確かに関東では耳にしたことはないね。うどんの加薬には、カマボコ、竹輪、ネギ、シイ...
関西と関東では、同じ料理であっても名前が違ったり、同じ名前でも違う料理をさすことがよくある。たとえば「きつねうどん」と言えば、関東も関西も似たようなうどんが出てくる。ただ関東のうどんは、濃口醤油ベースの黒っぽい汁に入っていて、関西のうどんは、黄色い透明な汁に入って出てくる。関東のうどんは、鰹だしに醤油ドーンという味だが、関西の場合はサバ節と昆布やシイタケを使って出汁を取り、淡口醤油(うすくち)で味...
岩塩(がんえん)とは、山の上や地中で獲れる塩だ。太古の昔に海だったところが隆起して海水が閉じ込められ、数百年以上もかけて結晶化したものだと考えられている。ただ、岩塩の中には海の生物の化石などがあまり見つからないため、この説に疑問を呈する学者もいる。海のナトリウム自体、陸地から流れ出したと考えられているため、陸地にあるナトリウムが雨に溶けて一所に溜まって出来たとも考えられるし。また「岩塩はミネラル分...