コンビニおでんは、なぜ消える?
更新日:2019/11/04
おでんが近年、コンビニから消えつつある。
以前、おでんはそれぞれのコンビニ独自に開発して大きな売りになっていた。
毎年毎年、だしを改良したり、おでん種を新しくしたり、テレビCMもバンバン打っていた。
ところが2019年シーズンには、おでんのテレビCMはほとんど見なくなった。
というのも、おでんを置かないコンビニや期間短縮する店も増えてきたからだ。
以前は、おでんは秋冬の集客商品で、温かいおでんを求めて夜になるとお客さんがやってきた。
なので、必ず置くべきだと考えられていた。
なので夏の終わりから、おでんを当たり前のように売り始めた。
温かいおでんを管理する手間や、おでんの機械の清掃、そして売れ残ったおでんの廃棄など、大変だったのだが。
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おでんは、手間が大変な割りに儲からない
ところが高齢化と人手不足が深刻になり、夜中にやってくるお客さんも少なくなってきた。
そしてお店が、よくよく計算してみたら、おでんではあまり儲かっていないことが分かって来た。
手間と廃棄が大変なんだから、チャンと計算したら、儲かってない。
廃棄がでればでるほど、利益をとるためには大量に売れないと黒字にはならない。
しかしコンビニというのは、狭い地域のお客さん相手のスモールビジネスだから、大量販売も難しい。
そういう儲からない商品なのに、なぜコンビニで販売し続けてきたのか。
その大きな原因が、コンビニ本部と加盟店の間の契約が原因だ。
最大手のコンビニ本部は、商品が発注されればされるほどマージンが入ってくる契約だった。
人件費がかかろうが、廃棄がいくらでようが、傘下のコンビニ店から発注されれば儲かる仕組みだった。
そのため、傘下のコンビニ加盟店が儲からなくても、本部から「おでんを売れ」と指導が入っていたが、それが社会問題化してきた。
そのため、おでんを売る時間帯を減らしたり、おでん種を温めておく量を減らしたりして、おでん販売を縮小せざるを得なくなった。
お店に行っても、おでんがないとなれば、テレビCMをバンバン流すわけにも行かないから、CMもなくなった。
ということで、コンビニおでんが、温めた状態でコンビニで売られ続けると言うことは、もう無いかもしれない。
せいぜい電子レンジで温めて出すタイプを置くくらいかな。