ウナギの完全養殖が難しいわけ
更新日:2019/12/03
ウナギは高い。
スーパーに並んでいるウナギも、町の飲食店のメニューに載っているウナギも、なんだか高い。
たった二切れのウナギの蒲焼きでも1,000円近い値段がついていたりする。
その理由は簡単で、「完全養殖が難しい」からだ。
ウナギの養殖は、海から稚魚を獲ってきて、それを育てて商品にする。
そのため、稚魚の捕れた数量が、養殖できるウナギの数量の上限になる。
しかもウナギの稚魚は、年々水揚げ量が減っていて、資源の枯渇も危惧されている。
これでは、ウナギの大量養殖は、夢のまた夢だ。
そこで、ウナギの親から卵を採って、それを養殖する「完全養殖」の研究が行われている。
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未だによく分からないウナギの産卵場
ウナギは絶滅が危惧されている種で、天然稚魚を海から獲ってきて養殖することは、早晩禁止されかねない。
そのため、ウナギの親から卵を採り、受精させて親まで育てる完全養殖技術の開発が待望されている。
ところが実は、ウナギの生態は分かっていない事が多すぎるのだ。
というのもウナギは「降河回遊(こうかかいゆう)」する生き物で、太平洋のどこかの深海で産卵し、孵化を行い、そこから淡水にさかのぼってくる習性を持つ。
川の中流や河口、湖や内海などの砂地にさかのぼってきてからは、海老やカニなどの甲殻類や、水生昆虫、ミミズなどを食べることが分かっている。
しかし生まれたてのウナギの稚魚が何を食べて成長するかは、もう一つよく分かっていない。
成魚が肉食であるし、深海で育っているようなので、深海に降り積もっている「マリンスノー」と呼ばれる、貝やプランクトンの排泄物や、死骸の小さな断片を食べているらしいのだが。
そのため、ウナギの卵を受精させて孵化させた後に、何をエサに育てればよいのか、試行錯誤が続いている。
ある程度まで稚魚を成長させれば、あとは既にある養殖技術で成魚まで育て上げることが出来るので、もう一歩のところまで来ているのだけどね。
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