東西のうどんそば事情
更新日:2019/11/12
関西と関東では、同じ料理であっても名前が違ったり、同じ名前でも違う料理をさすことがよくある。
たとえば「きつねうどん」と言えば、関東も関西も似たようなうどんが出てくる。
ただ関東のうどんは、濃口醤油ベースの黒っぽい汁に入っていて、関西のうどんは、黄色い透明な汁に入って出てくる。
関東のうどんは、鰹だしに醤油ドーンという味だが、関西の場合はサバ節と昆布やシイタケを使って出汁を取り、淡口醤油(うすくち)で味をつける。
出汁は、硬水と軟水で出方が違うので、硬水が多い関東では強い味が使われ、軟水が多い関西では柔らかな味付けになって居るという説も聴いたことがある。
ただ、見た目の出汁の色や味は違うが、「きつねうどん」の具材は殆ど同じだ。
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大阪では、きつねそばが「たぬき」?
しかし「たぬき」と言うと、関東と関西では別の料理が出てくる。
たぬきは、関東では「揚げ玉」が入ったモノを指す。
うどんに揚げ玉を入れたのが「たぬきうどん」、そばに揚げ玉を入れたのが「たぬきそば」だ。
一方、大阪のうどん屋や食堂で「たぬき」というと、「油揚げ入りそば」が出てくる。
関東で言う「きつねそば」が、大阪では「たぬき」になるのだ。
しかも京都で「たぬき」というと、きつねそばではなく、薄揚げを刻んだモノに葛餡(くずあん)がかけられ、すり下ろしたショウガが乗っかって出てくるから、ややこしい。
大阪の「かやくうどん」も、京都では「しっぽくうどん」になって、味も違うから、大阪と京都でも色々違うのだ。
京都のタヌキは、あんかけで冷めにくいし、ショウガも暖まるので、寒い京都に合わせた料理なのかな。
きざみうどん
さらに、油揚げをきざんで入れたうどんやそばのことを、大阪では「きざみうどん」「きざみそば」という。
油揚げを甘辛く煮て入れたうどんそばが「きつね」と「たぬき」で、油揚げをそのまま包丁で刻んで入れたのが「きざみ」だ。
揚げ玉は関西では「天かす」、天かすうどんはハイカラうどん
では、揚げ玉が入ったうどんやそばは、大阪ではなんというのか。
その前に、関東で言う揚げ玉は、関西では「天かす」という。
天ぷらを揚げた後のカスだから、天かすだね。
天かすを入れたうどんそばは、関東では「たぬきうどん」「たぬきそば」だが、大阪では「ハイカラうどん」「ハイカラそば」と呼ぶ。
ただ天かすは、立ち食いそば店によっては無料サービスになっているところもあって、ハイカラうどんがメニューに載っていない店もある。
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