スイスロール
更新日:2019/08/21
スイスロールは、昔懐かしい「昭和のロールケーキ」だ。
最近のロールケーキは、たいていホイップクリームたっぷりだ。
しかしスイスロールは、クリームは薄く塗って巻いてあるだけだ。
バタークリームだったり、イチゴジャムを使ったスイスロールもあったように記憶している。
簡単に言うと、2センチ弱くらいの厚さのカステラ生地に、クリームやジャムを塗って巻いたという感じだな。
因みにこのスイスロール、現代のスイスにはないものらしい。
ただイギリスには、スイスロールというお菓子があって、これはクリームではなくてジャムを塗って巻いたタイプらしい。
なぜジャムを塗って巻いた菓子がスイスロールなのかは、今ひとつ分からないが、こういう素朴な菓子が食べられていたんだね。
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堂島ロールが、ロールケーキを変えたた?
現代のロールケーキと言えば、ホイップクリームたっぷりで、クリームの割合が非常に多い。
ローソンの大ヒット商品となった「プレミアムロールケーキ」などは、クリームがこぼれないようにスポンジケーキが壁を作っている感じだね。
しかし昔ながらのスイスロールは、殆どがスポンジ生地で出来ていて、クリームやジャムはホントにちょっとしか塗られていない。
それが少しずつ進化して、様々なロールケーキが生まれたのだ。
しかし今みたいに、クリームたっぷりのロールケーキが主流になったのは、21世紀になってからだ。
大阪の堂島(どうじま)にある洋菓子店モンシェリーが、2003年に「堂島ロール」という、大量のクリームを使ったロールケーキを売り出した。
堂島ロールの画像
いくつ食べても飽きが来ない真っ白な上品なホイップクリームが特徴。
これがクチコミで広まり、飛ぶように売れた。
あまりに人気で、「ニセ堂島ロール」まで売り出される始末。
堂島ロールは、それまでの薄いスポンジケーキを巻いただけの、地味で粗末な存在だったスイスロールのイメージを打ち破り、「高級ロールケーキ」というケーキジャンルを生み出した。
そして堂島ロールをキッカケに、洋菓子店やメーカーは、競って独自のロールケーキを開発するようになり、ケーキの不動のジャンルとなったわけだ。