チョコレートやココア 何が違う?
更新日:2020/01/29
チョコレートは、今や身近なありふれた物になった。
そして同じ茶色いココアも、普通にスーパーで売っている。
チョコレートとココア、なんか似ているが、同じモノなのか違うモノなのか。
そう言えば、ココアのことを「ホット・チョコレート」と呼ぶ国もあるそうだが、ココアとチョコレート何が違うのか。
そして近年、スーパーフードと言われて出回っている「カカオニブ」も気になるが、アレは何?
ということで今回は、チョコレートとココア、そしてカカオニブについてまとめてみた。
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チョコレートやココアの出来るまで
チョコレートとココア、カカオニブ、これらは一体どういうもので、どういう違いがあるのか。
まずいきなり結論から言うと、これらは全て「カカオ豆」から作られる製品だ。
カカオ豆
カカオは南米が原産の植物で、南アメリカ大陸や中央アメリカの熱帯地域が原産だと考えられている。
因みに、ココアはカカオの別名で、カカオが現地語読み(スペイン語)で、ココアがイギリスでの呼び名(英語)になる。
それではややこしいので、粉になった製品のココアをココアと呼び、それ以外のカカオの話はカカオと呼び分けている。
さて、チョコレートやココアを作るには、まずカカオの果実を収穫する。
カカオの実の収穫は、年に2回ほど行われる。
カカオの実は、ライチのような臭いがするフルーツで、チョコレートのような味も臭いもしない。
そしてこのカカオの実を二つに割って、中から種(カカオ豆)を取り出す。
カカオ豆は紫色の種で、でっかい小豆みたいな感じなのだが、これを四角い板の上に並べて、バナナの葉を被せて、一週間ほど発酵させる。
カカオ豆の発酵作業
この発酵によって、小豆色していたカカオ豆が茶色く変色していく。
そして発酵がほどよく進んだら、これを焙煎(ばいせん:から煎り)する。
そうして種皮(皮)などを丁寧に取り除く。
カカオマスとカカオバター、ココア
焙煎して皮を取り除いたカカオ豆を、細かくすりつぶして練って固めたモノを「カカオマス」と呼ぶ。
カカオ豆は重量の半分近くが油脂分なので、すり潰すと油っぽいドロッとした固まりになる。
ここに砂糖や粉乳を混ぜて冷やすと、シンプルなチョコレートになる。
このままだと食べにくいので、さらに油脂分を加えることが多い。
一方、カカオマスを圧搾して搾り取った油が、カカオバター(ココアバター)だ。
カカオバターは、チョコレートに添加したり、軟膏や化粧品の材料となる。
このカカオバターを搾った残りを粉砕して粉にしたのが、「ココア」(ココアパウダー)だ。
つまり、
- チョコレート … カカオマスにさらに油脂分を加えて作る。
- ココア … カカオマスからカカオバターを取り除いて作る。
ということだね。
チョコレートのカロリーが高いのは、このたくさんの油脂分のせいって事になるかな。
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カカオニブ カカオ100%のスーパーフード
焙煎したカカオ豆の種皮(皮)を取り除いて、押しつぶしてフレーク状にしたのが、近年スーパーフードとして注目されている「カカオニブ」だ。
カカオニブ
カカオニブの健康成分
カカオニブには、テオブロミン、リグニン、カカオポリフェノール、プロテインといった成分が含まれており、これをダイレクトに摂取できると言うことで、スーパーフードとされている。
テオブロミンは、穏やかな覚醒作用を持つ成分で、カフェインを穏やかにしたような成分だ。
お茶っ葉やコーラ、ガラナなどにも含まれ、血管拡張作用や利尿作用がある。
テオブロミンは、薬として使われていたこともあったが、作用が穏やかなため、薬としては使われなくなった。
リグニンは、難溶性食物繊維の一つで、木材の主要3成分(リグニン、セルロース、ヘミセルロース)の一つだ。
リグニンは人体の消化管では消化できず、そのまま便となって排泄されるため、便秘の解消などに役立つ。
カカオ豆には、他にも幸福感を生み出す脳内物質のアナンダアミド(AEA)や、フェニルエチルアミン(PEA)という成分も含まれていて、これが心を癒やすという話もある。