注目の油、話題の油一覧
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健康に良いという油にも、いろんな油がある。
最近の流行は、αリノレン酸と、オレイン酸を多く含む油が、健康に良いとされている。
αリノレン酸は、アトピー性皮膚炎などの炎症を抑える作用があるとされ、炎症を促進してしまうリノール酸を減らして、αリノレン酸を取るという食餌療法もあるらしい。
またオレイン酸は、酸化しにくい油で、悪玉コレステロールを下げる油として、注目されている。
話題の油一覧
オリーブ油とは | オリーブの実 | 酸化しにくいオレイン酸をたくさん含む油。
エクストラバージンオイルには、イブプロフェン並みの抗炎症力を持つオレオカンタールが含まれていて、健康効果が高い。
製法は、オリーブの果肉を絞った絞り汁に浮いてくる油を分離する。
加熱や溶媒を使わないで抽出できる。
この製法で作ったオリーブオイルを「コールドブレス・エクストラバージンオイル」と呼ぶ。
ただしニセモノが多く、本物は缶入りや遮光瓶に入っている。
南イタリアでは、バターの替わりに使われるらしい。
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エゴマ油とは | エゴマの種 | 炎症を抑えるα-リノレン酸を多く含む油。
青じその仲間のエゴマの種を絞って採った油。
荏油(えのゆ)とも呼ばれる。
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アマニ油(亜麻仁油)とは | 亜麻の種子 | 炎症を抑えるα-リノレン酸を多く含む油。
亜麻は寒い地域で栽培される植物で、茎の繊維は衣服に使われる(リネン)。
酸化しやすいし、空気に触れると固まるので、瓶入りの亜麻仁油は、さっさと使ってしまわないといけない。
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こめ油とは | 米ぬか | オレイン酸とビタミンEを多く含む油。
血中コレステロールを下げる高価が注目されている。
玄米を精白したときに出る米ぬかを原料とする油。
熱に強く酸化しにくいため、ポテトチップス生産などに使われる。
近年、キノコ栽培で米ぬか需要が高まっているため、価格が上がり気味。
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ピーナッツ油とは | ピーナッツ(落花生) | オレイン酸をたくさん含む油ビタミンEも含む。
抗酸化物質のレスベラトーロールや、ポリフェノールを含み、動脈硬化や高血圧に良いとされている。
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アボカド油とは | アボカドの果肉 | オレイン酸を65%以上という高濃度で含む油。
その他はリノール酸10%、飽和脂肪酸10%。
アボカドの種を除いた果肉を絞って採油する。
腸内環境を整え、アトピー性皮膚炎に良いとか。
スキンケアや頭皮ケアにも良いとされる。
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鶏油(ちーゆ)とは | 鶏肉の脂肪 | オレイン酸が多い動物性脂肪。
パルミチン酸(飽和脂肪)21%、オレイン酸37%、リノール酸19%という脂肪酸構成の脂。
鶏脂を過熱して作られる。
動物性の脂としては珍しくリノール酸の含有量が多い。
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動物性脂肪 飽和脂肪酸の話
6カ国研究が始まった当初は、心臓病などの原因じゃないかと、忌み嫌われていた動物性脂肪。
しかし近年は少し風向きが変わってきている。
というのも不飽和脂肪酸が酸化した、「過酸化脂質」の害や、植物油から作ったマーガリンやショートニングに発生する「トランス脂肪酸」の健康に及ぼす害が、思った以上に大きそうだからだ。
一方で、性ホルモンやDHEAの材料となるコレステロールは動物性脂肪にしか含まれない。
脳の神経細胞の絶縁体となるオメガ6系統のアラキドン酸も、植物性の油には殆ど含まれていない。
アラキドン酸は、体内でリノール酸から合成できるが、リノール酸の害が叫ばれる昨今だから、油の摂り方によっては不足も懸念される。
アラキドン酸は母乳にも含まれている成分なので、肉、卵、魚から補給しておく方が良いかも。
また動物性脂肪の代表であるラードは、飽和脂肪40%、オレイン酸40%、リノール酸10%という構成で、なぜかコリンとビタミンDも含んでいる。
沖縄などでは、民間療法で、傷口にラードを塗り込むと傷が早く治るという。