チェッカーコンテストとは
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「チェッカーコンテスト」とは、スーパーのレジ係が技能を競う大会だ。
最大手のスーパーマーケットチェーンなら、社内でに行われるようなコンテストだが、中小のスーパーの代表が全国から集まって、盛大に行っているチェッカーコンテストもある。
私もレジ会社に勤めていた頃、あるスーパーマーケット協会主催の、チェッカーコンテストを見たことがある。
この協会では、年に一回、千葉か大阪のホテルで大会を開いていて、その手伝いに借り出されたのだ。
千葉で行うときはディズニーリゾート近くのホテル、大阪で行うときはUSJ近場のホテル。
何でそんなところでやるのかと思ったら、コンテストが全部終わったら、テーマパークに行けるというのが、代表選手になる「インセンティブ(ご褒美)」って事らしい。
このチェッカーコンテストは、80年代から始められたものだそうで、元はレジの操作技術を競うモノだったらしい。
キャッシュレジスターの歴史のところでも紹介したが、90年代前半くらいまでのレジは、商品の値札を見て価格を読み取り、その金額を打ち込まなければならなかった。
そのため金額の打ち間違えが多く、技術向上のために行われたらしい。
なので昔の大会のビデオを見ると、もの凄い速さで値札を読み取り、レジのボタンを打っていた。
しかし90年代後半には、スキャナ式のレジが普及し、スキャナの読み取り精度も上がったため、だんだんレジを打つ技術を競うのではなく、接客技術を競うモノに変化していった。
だから私が手伝いに行った頃にはもう、シンプルにレジを打つと言うよりは、お芝居がかった、ちょっと不思議なチェッカーコンテストになっていた。
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臨機応変に対応出来るかどうか
チェッカーコンテストの参加していたのは、比較的若い女の人だった。
だいたい1チーム3~5人くらいで、リーダーらしい年長の女性がいた。
初日は予選で、レジオープンの準備から、買い物カゴを持ったお客さん一人を応対する形で競技が行われる。
商品バーコードのスキャニングと、代金とおつりの受け渡し、さらにお客さんからの問い合わせに応える。
問い合わせ内容は比較的簡単なモノで、予めいくつかの質問が用意されていて、その中から一つをお客役の人が選んで言う。
二日目は決勝戦で、やはりレジオープンから、お客さんのお迎えをするのだが、今度はカゴを持ったお客さんが二人並んで、ちょっと面倒な問い合わせが投げかけられる。
この設定自体は良いのだけれど、見ていると、なんか不思議な世界。
どう表現すれば良いのか分からないが、「笑いがない吉本新喜劇」みたいな感じ。
小劇場系の三文役者みたいな雰囲気で、実際のスーパーで、あんなに大声でしゃべったら、逆に周囲に迷惑がかかりそう。
何年かあとに、フジテレビの「トリビアの泉」で、この大会の様子が紹介されていたが、かなり笑われていたような記憶もある。
そのせいか、最近はもっと「自然な応対」で、演技っぽくならないように気をつけているようだ。