納豆の成分
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納豆を食べると、どういう良いことがあるのか。
納豆の効用としては、様々なモノが挙げられているが、怪しい話も多い。
納豆の食べ方も、何百回もかき混ぜた方が良いとか、熱々のご飯に載せて食べると、納豆の酵素が死滅するとか、なんだコレ?という事が書かれていたりする。
酵素が死滅するって…、酵素って生き物じゃないのだが。
酵素は酵母から作られる触媒の一種で、物質的には単なるタンパク質だから、熱で壊れることはあっても死滅なんかしないんだけど。
納豆菌も、最強の細菌で、高温でも死なないとんでもない細菌だ。
なのにそういう話が、栄養学の専門家?の監修で書かれていたりするから、かなり怪しい。
実際、血液をサラサラにするというナットウキナーゼという成分だって、ホントにそんな凄い効果があるのかどうかは怪しい。
というのもそんなに凄い効果があるのなら、危険だから食べるのを禁止にするはず。
なぜなら動脈硬化でできた血栓が、溶けて剥がれて脳の血管に詰まったら、脳卒中を引き起こしかねないし。
なので、こういう病気に良く効く的な健康効果は期待しない方が良い。
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特定の病気や慢性病に対して、特別に凄い効果は期待薄だとしても、納豆の栄養成分は凄い。
米ばかり食ってる人にとっても、肉ばかり食ってる人にとっても、不足しがちな栄養素がたくさん含まれている。
まず第一に、食物繊維が多い。
しかも水溶性の食物繊維と難溶性の食物繊維の両方が含まれている。
白米も肉も食物繊維が少ない食品だから、これだけでも十分に食べる価値がある。
納豆100グラム中に、
- 水溶性食物繊維2.3 g
- 不溶性食物繊維4.4 g
も含まれており、市販の納豆パック2パックも食べれば、一日の必要量の半分くらいは摂れる。
水溶性食物繊維は、白米の炭水化物が吸収されるのを遅らせ、血糖値の上昇を抑える。
また便を軟らかくし、便秘の改善にも役立つ。
肉に対しても、腸内で腐敗するのを防ぎ、悪玉菌の増殖を抑える。
次に大きいのが、ビタミンK。
ビタミンKは、血液を凝固させる血小板に必要な成分で、不足すると出血が止まらなくなる。
またビタミンKが不足すると、血管にカルシウムが沈着しやすくなり、動脈硬化の原因になると考えられている。
食品中に含まれるビタミンKには、K1とK2の2種類があり、ほうれん草などの葉野菜や豆類、海藻や魚介類にはK1が含まれ、卵黄や鶏モモ肉、納豆などにはK2が含まれている。
なので欠乏症になるほどにはビタミンK不足は起こらないとされている。
ただそれでも納豆の消費量が多い地域では、骨折が少ないという逆相関があって、ビタミンKも骨の強さに関係があると考えられている。