腸内細菌が腸内でしていることとは

腸内細菌は、食物繊維をベースとして、様々な役割を担っている。

 

単に人間の腸内に住んでいるだけではなく、食物を分解し、有用な化学物質を生み出している。

 

たとえば、腸内細菌は、食物繊維を消化したり、短鎖脂肪酸(たんさしぼうさん)を作り出す。

 

短鎖脂肪酸はMCTオイルと呼ばれる油で、吸収されてすぐにエネルギーに変わる脂肪だ。

 

脂肪は普通、脂肪酸に分解されて、リンパ管から吸収されるのだが、短鎖脂肪酸は毛細血管から吸収されて脳のエネルギー源になる。

 

また腸内細菌は、ビタミンB群も作り出す。

 

ビタミンB2、B6、B12、ビタミンK、葉酸、パントテン酸、ビオチンなどのビタミンB類を生み出して、宿主である人間に利用させる。

 

ドーパミンやセロトニンなどの神経伝達物質も合成し、それ故、「腸は第二の脳」などということも言われる。

 

ここまでは、単なる栄養素の話だが、実は、腸内細菌は、病原体の侵入を防いだり排除したりもする。

 

腸内細菌は、腸の粘膜の上に貼り付くように住んでいるのだが、腸内細菌と腸粘膜細胞によって、免疫力の約70%を担っているのだ。


腸というのは、外部から異物や病原菌、ウイルスが侵入しやすい臓器だ。

 

食べたモノは腸を必ず通るので、もし異物や病原菌が食べ物に紛れていたら、腸壁から体内に侵入してしまう。

 

それを防いでいるのが、腸の粘膜の免疫と、腸内細菌だ。

 

腸にはたくさんの種類の細菌が住んでいるが、普段は次のように分類されている。

腸内細菌の分類。

  • 善玉菌…ビフィズス菌、乳酸菌など。腸内環境を保ち、栄養を作り出してくれる。有用菌とも呼ぶ
  • 悪玉菌…大腸菌やウエルシュ菌など。食べ物を腐らせたりする腐敗菌。アンモニアやインドール、硫化水素などを出す。
  • 日和見菌(ひよりみきん)…腸の環境によって悪玉菌に変身したりする

これらの細菌は、普段はお互いに牽制し合っているのだが、いったん異物や病原菌が腸内に入ってくると、自分たちの住みかを守るために徹底抗戦する。

 

腸内細菌にとっては、自分の居場所を守るために戦っているのだが、それが結果的に人間の免疫力を上げて、健康状態を保つのに役立っているわけだ。

 

では食品として食べた納豆に住んでいる納豆菌は、どうなっているのか。

 

納豆菌は非常に強い菌なので、胃酸ごときには負けず、活性を保ったまま腸まで届く。

 

そして「ジピコリン酸」という武器で、悪玉菌や腐敗菌、病原菌などをどんどん打ち倒していく。

 

赤痢や腸チフス、病原性大腸菌にも強いとされる。

 

納豆菌は、カビなどの真菌(しんきん)にも強くて、住まいのカビとり剤として使われているほどで、向かうところ敵無しだ。

 

悪玉菌を減らし、さらに大豆に含まれるオリゴ糖が善玉菌のビフィズス菌のエサになるため、腸内環境が整うのだという。

 

これは豚やニワトリのエサに納豆を混ぜても、同様だという。

 

ところが実はそうして悪玉菌やカビなどを打ち倒した後、さっさと便となって出て行ってしまう。

 

というのも納豆菌は腸内に、居着くことができないのだ。

 

その最大の理由は、腸内には納豆菌のエサがないということだ。

 

エサがないと増殖できないため、腸内には住み着けない。

 

逆に言うと、だからこそ毎日せっせと納豆を食べないといけないわけだね。

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成城石井 おとりよせ

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