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野菜や果物栽培に使われる「土壌消毒剤」とは

更新日:

スーパーで売っている野菜は、大なり小なり農薬が使われている。

 

キレイな野菜を安く作るには、農薬がなくてはならない。

 

また果物の見栄えを良くするために、ワックスをわざわざ塗る場合もある。

 

スーパーでは、形や長さが揃ったキレイな野菜でないと売れないので、どうしても農薬過多になってしまうのだ。

 

そういうこともあって日本の農薬使用量は、世界一レベルの大量使用になっている。

 

平均的な使用量の5倍や10倍は当たり前で、日本の「減農薬野菜」くらいの農薬使用量が、世界基準の使用量だということを言う人もいる。

 

同様に化学肥料の使用量も、かなり多くなっていて、硝酸態窒素が海まで流れ出し、赤潮などを発生させて、漁業にも大きな悪影響を与えている。

 

この農薬にもいろんな種類があるが、大まかに言うと「消毒剤・殺菌剤」と「防虫剤・殺虫剤」に分けられる。

 

殺菌剤や殺虫剤というのは、要するに、菌や虫を殺す薬だ。

 

たとえばゴボウなどの根菜作りには、まず土壌消毒と言うことを行う。

 

ゴボウは連作障害が起こりやすく、2年以上、栽培間隔を開けないと、キレイに育たない。

 

さらにゴボウヤケ症や、ネグサレセンチュウ(線虫)が発生して、黒褐色になってしまうため、土壌消毒して線虫対策をしなければ、栽培自体が難しいのだ。

 

そのため、クロルピクリン(トリクロロニトロメタン)という塩素系の毒ガス剤で、土壌を燻蒸して、殺虫する。

 

さらに石灰窒素を同時に土壌に混ぜたり、ネマトリンエース粒剤(ホスチアゼート)という農薬を土壌に均等に混ぜて使う。

 

ホスチアゼートは、移行性が高くて、野菜に成分が移る可能性もあるので、原則、栽培前に1回だけしか使用出来ない。

 


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野菜や果物は、洗って食べるもの?

土壌消毒剤(土壌燻蒸剤)は、作物栽培前の田畑に使う、殺菌剤・殺虫剤だ。

 

土壌にまんべんなく混ぜて、ビニールシートで覆って、数日間、燻蒸する。

 

燻蒸が終わった後は、殺虫剤を抜くために、数日間放置する。

 

土壌燻蒸剤は、目や皮膚にも危険なので、この作業は、完全防備で行われる。

 

土壌消毒剤は、ゴボウやダイコン、人参、ジャガイモ、サツマイモ、といった土中で育つ作物には必ず使われる。

 

さらに、キュウリやオクラ、ズッキーニやカボチャ、スイカ、メロン、トマト、ナス、ピーマン、イチゴなどと言った野菜栽培にも使われる。

 

これは土の中にいる線虫が、根をダメにするため、作物の出来に大きく影響し、出荷率(歩留まり)を悪化させるからだ。

 

そして作物が育ち始めると、今度は害虫駆除のために、様々な殺虫剤が使われ始める。

 

これが実は残留農薬と呼ばれるモノだ。

 

残留農薬というのはつまり、農作物に撒かれた殺虫剤や、作物の保存のために使われる化学物質のことってことだね。

 

で、残留農薬の多い野菜、残留農薬少ない野菜のところでも紹介したけれど、セロリやほうれん草などの葉野菜や、プチトマトやリンゴなどの皮が薄い作物には、残留農薬がたくさん残っている可能性が高い。

 

そのため、これらの野菜や果物は、洗って農薬を落とさないといけない。

 


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