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路地物の野菜が嫌われ出したわけ

更新日:

近年、スーパーの野菜売り場で変化が起こっている。

 

というのも工場で作られた野菜に、人気が出てきたのだ。

 

以前は露地物の野菜が人気だった。

 

九州や北海道などの野菜の大生産地で、豊かな大地で育った国産野菜が、長らくイチバン人気を誇っていた。

 

そのため、中国などからの輸入野菜の5割以上高い値段でも、国産野菜はしっかり売れていた。

 

ところが近年、こういうどっしりした国産野菜を嫌う消費者も増えてきたらしい。

 

というのも露地栽培の野菜というのは、土の上で育てているため、どうしても虫が付いたり泥や砂が入り込んでいたりするからだ。

 

露地栽培のブロッコリーなどは、つぼみの中に小さな虫がたくさん入り込んでいることも多く、料理に使う前には、しっかりと洗わないといけない。

 

レタスやキャベツといった野菜も、虫や土などが付きやすく、外葉が虫に食われていたり、小さな毛虫が入っていたりすることも多い。

 

こういったことは、当たり前の知識であるが、虫や泥が付きにくい環境で育てられたハウス栽培の野菜に慣れてしまうと、露地野菜の虫や泥にギョッとしてしまう

 

その結果、路地物の野菜を敬遠する人が増えて、売上げが落ちてきたらしい。

 

替わりに売れ始めたのが、工場で栽培された工場野菜だ。


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無農薬、泥汚れなし、そして大きくない工場野菜

豊かな大地で育てられた、国産野菜・露地栽培野菜

 

かつてはこれが、イチバンの野菜だと考えられていた。

 

そのためハウス栽培の野菜よりも高値で、安い輸入野菜の2倍くらいの値段がつけられて、で売られていた。

 

ところが露地栽培の野菜は、虫が付いたり泥や砂が入ったりする

 

そのため、食べる前にはしっかり洗わないといけなかった。

 

これが最近の消費者には、受け入れられなくなってきた。

 

高い金を出して買ったのに、虫や泥や砂といったマイナス要素があり、これを手間をかけて洗う必要があるわけだから、消費者にそっぽを向かれ始めたわけだ。

 

そんな面倒なことがあるなら、露地野菜よりハウス野菜、ハウス野菜より工場栽培の工場野菜の方が良いということなったらしい。

 

もともと路地野菜では、農薬や肥料の使いすぎ問題が付きまとっていた。

 

病気を防ぐために土に消毒剤を入れたり、虫が付かないように殺虫剤を撒かないと、出荷できる野菜の歩留まりが非情に悪くなる。

 

また大量に野菜を生産すると、農地の地力が落ちるので、大量に肥料を入れると言うことも行われる。

 

一方、野菜工場では、土自体使っていないし、最低限の肥料と農薬しか使わない。

 

農薬を完全にゼロにすると言うことは難しいが、露地野菜やハウス栽培野菜と比べると、格段に少なくて済む。

 

野菜工場の野菜は、虫や泥が付かず農薬も少なめで、一年中作られるため、価格も安定している

 

現時点では、穀物や大根、ジャガイモなどの大きな作物は工場では作れないので、葉物野菜やレタスなどが主製品だが、これが逆に「ちょうど良い」らしい。

 

というのも高齢化が進み、あまり大きな野菜は食べきれなくなったらしい。

 

一人暮らしや、高齢者世帯では、大きくてずっしりしたレタスは多すぎて、こじんまりした小さなレタスの方が好まれるらしい。

 

スーパーの立地条件にもよるが、商圏が高齢者の多い地域では、こういう変化が起こっているって事なんだな。

 


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