無人レジ 新たな発展
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無人レジは近年、急速にスーパーや小売店に導入が進んでいる設備だ。
特に代金支払いだけ機械で行う「セミセルフレジ」は、多くのスーパーや大手小売店に受け入れられ、標準のレジのシステムとして導入が進み始めた。
今から15年くらい前の2000年前後に導入が始まった無人レジ(セルフ・チェックアウト・レジ)とは、かなり違った形になっちゃったけど。
当時の無人レジというのは、商品の一つ一つを自分で機械に登録するタイプで、要するにレジ係(チェッカーさん)の代わりに、、お客さんが自分でやる方式だった。
そのため、レジで長い行列を避けてはやくチェックアウトしたいお客さんや、子連れで子供と一緒に作業したい家族が使う、一種の待避レジみたいなものだった。
しかし、レジに人が居るのに、わざわざ自分で商品登録を行うお客さんは少数派で、結局、チェッカーさんが商品登録を行い、代金支払いの決済部分は、お客さんが自分で行うという「分担型レジ」とか「分離型レジ」に落ち着いた。
レジの待機列が長くなる大きな原因は、買い物の代金支払いのところで時間がかかるからだ、ということで、決済部分だけを分離したわけだね。
たしかに、レジが忙しい時間帯は、レジ2人制といって、レジに2人のチェッカーさんが入って対処してたから、ここが律速段階、つまり一番時間を食う工程だったか。
そして決済専用機械の台数をたくさん置くことで、機械操作に不慣れな買い物客がいても、スムーズに会計が進むという形になった。
お客さんがお困りの時にも、レジ係ではなく、フロア係が対処するようになるため、レジがそれで滞ることも減るわけだな。
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そして、店員さんが全くレジに関わらないタイプの無人レジも、ようやく新しい展開を見せ始めた。
こちらは、コンビニサイズのミニ店舗の無人化をイメージしたもので、、ローソンやAmazonGOが実証実験を始めた。
こちらは、言ってみれば、でかい自動販売機みたいなモノだね。
専用の買い物カゴに商品を入れていくと、その代金を計算して、最後に決済を行う。
ただ商品の読み取り方法は、かなり違っている。
ローソンの場合は、パナソニックの「レジロボ」というシステムで、専用の買い物カゴにバーコード読み取りセンサーを付けて、お客さんが自分でそれをスキャンするという方法だ。
そして専用のカゴを機械に入れると、代金の計算と精算方法の案内が出て、決済が終わると、カゴの中の商品が買い物袋に入って出てくるという仕組みだ。
ただ、これでは商品登録をお客さんが自分でやらないといけなくて、ちょっと面倒。
ということで、新しいレジロボでは、商品全部にICタグ(電子タグ:RFID方式)を貼り付けて、それを精算機がスキャンして商品代金を計算する方式に変わった。
説明動画が上がっているので、これをみてもらうと一目瞭然かも。
新型レジロボ ICタグを使った無人レジ動画
この動画を見ていると、なんかこれで一気に無人店舗が増えそうな雰囲気だが、これはあくまで宣伝用の紹介動画だ。
ICタグを使った無人店舗経営は、実際には様々な問題や、ICタグ自体の抱える問題も多い。