ピーマンは、どうやって袋詰めしているか
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ピーマンというと、通常、ビニールの袋に詰められて販売されている。
たいてい130グラムとか、150グラムで一袋になっている。
ピーマンは、一つ一つの大きさがマチマチで、形もマチマチだ。
細長いモノもあれば、形が歪んでいるのもたくさんある。
そのため、一つ一つの重量も、かなりばらついている。
そのためトマトや林檎みたいに一個売りというのが不可能で、バラ売りというのは滅多にない。
大きさがまちまちな商品を、バラで一個売りにすると、大きなモノばかり売れて、小さなモノが残ってしまうしね。
キュウリのバラ売りなど、たいてい最後はひょろ長いキュウリばかり残ってしまうし。
なのでバラ売りされるときは、「詰め放題」というような形で売られることが多い。
ピーマン一袋、どうやって袋詰めしているのか
しかしピーマンのパック作りも大変で、重量を合わせるのも難しい。
130グラムパックだと、ピーマン4個くらいになるが、手作業で適当に4個入れると、パックごとにかなり重量差が出来てしまう。
こっちは120グラムしか入ってなくて、こっちは150グラムも入っていると言ったように、一袋ごとの重量がばらつく。
昔の八百屋さんだと、青いカゴにピーマンを盛って、だいたいの重量を合わせると言うことも出来るが、かなり手間のかかる作業だ。
スーパーなどで大量にピーマンを売るような場合、手作業で重量を合わせるのは、無茶苦茶大変だ。
ということで、組み合わせ計量機(コンピュータスケール)という機械が開発されている。
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組み合わせ計量機 コンピュータスケール
ピーマンを大量に袋詰めするには、コンピュータースケールをつかった「組み合わせ計量機」で、重量を合わせて袋詰めする。
組み合わせ計量器というのは、簡単に言うと、ピーマンの一個ずつの重量を量って、欲しい重量に一番近くなる組み合わせを選ぶ機械だ。
たとえばピーマン一袋150グラムにしたい場合、個数で言うと5個くらいになるのだが、20個くらいのピーマンを用意して、それぞれの重量を量って組み合わせれば、150グラムから155グラムくらいの範囲に収まる5個の組み合わせを作ることが出来る。
これをコンピューターで計算して、最適の組み合わせを袋詰めしたら、またピーマンを補充して再計算を行う。
これは、京大の数理工学科の先生の話によると、1970年くらいにピーマンの袋詰め方法の相談を受けて、アイデアを出したと授業で言っていた。
そしてイシダという会社がマシンを開発して、あっと言う間に色んな分野に広まったという。
「誤差2g以内でピーマンを150g計量したい。」という要望が開発の契機となった組合せ計量機は、その高い計量処理能力が評価を受け、計量対象をスナック菓子、農産物、ソーセージ、詰め物や防虫剤・部品等の工業製品などにまで次々に拡大し、対象物の種類も次第に増えていきました。※はかる技術(イシダ)より引用
ピーマンの袋詰め機 動画
昔は、スロットが12個くらいだったが、今は20個以上のスロットで、誤差を小さくしているみたいだな。
組み合わせ計量機のバリエーション イシダ
ピーマンから始まった組み合わせ計量機も、今やお菓子では必須だし、フルーツや肉でも使っているらしい。