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牛乳有害説は、単なるマグネシウム不足の話?

更新日:

牛乳有害説の続き。

 

牛乳を飲むと骨が弱くなるという説は、栄養学的に言うと、牛乳に含まれるカルシウムと、マグネシウムのバランスが悪いせいだ。

 

カルシウムとマグネシウムのバランス(カルマグバランス)は、体内では2:1になっているため、カルシウムばかり多い食事を続けると、マグネシウム不足になってしまう。

 

そのため、我々の身体は、骨の表面付近にストックしてあるマグネシウムを溶かし出して使う。

 

これが続くと、骨が弱くなるってことらしい。

 

因みにマグネシウムは、我々の体内で、様々な役割を担うミネラルで、マグネシウム不足は様々なリスクを高める。

 

慢性的なマグネシウム不足によるリスク
  • 大腸ガンリスクが上がる
  • アディポネクチンの分泌不足による、2型糖尿病の発症リスク上昇
  • 脳のグルタミン酸経路の抑制がきかず、ウツ病がひどくなる
  • 様々な炎症がひどくなる
牛乳有害説を唱えているお医者さんは、これらを「牛乳のせいだ」としているようだが、さすがにそれは無茶苦茶な話だろう。

 

牛乳をたくさん飲んでいたとしても、大豆やナッツなど、マグネシウムが多い食品を食べておれば、簡単に解決する問題だ。

 

ちなみに2007年にWHO(世界保健機構)が出している見解では、骨が弱くなる原因は、カルシウム摂取量とは関係が無く、タンパク質の取り過ぎと、野菜や豆類の不足であるとしている。

 

プロテインやタンパク質を大量摂取しているボディビルダー達の間でも、タンパク質の大量摂取は腎臓を酷使し、カルシウムの流出を招くという認識のようだ。

 


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牛乳を飲むと白内障になるタイプの人もいる

とあるボディビルダー氏が指摘する牛乳のデメリット【2】は、「牛乳に含まれるガラクトースが、白内障の原因になる可能性がある」だ。

 

白内障(はくないしょう)というのは、目の水晶体が濁る病気で、なぜ起こるのかはよく分かっていない。

 

しかし遺伝的にガラクトースをうまく処理出来ない人は、ガラクトース血症を起こして、白内障を引き起こす。

 

ガラクトースは牛乳に含まれるし、乳糖(ラクトース)も分解されて、ガラクトースとグルコースになるので、こういうタイプの人が牛乳を飲むと、確かに白内障リスクは高まる。

 

ただ、白内障は糖尿病でも起こりやすい。

 

つまりガラクトースだけに限らず、血糖値が高ければ、白内障リスクは高まる。

 

また白内障はアトピー性皮膚炎の合併症でも起こる。

 

なので健常者が白内障を避けるために、牛乳を避けても、殆ど意味は無いだろう。

 

さて、とあるボディビルダー氏が指摘する牛乳のデメリット【3】は、「牛乳に含まれるαカゼインは、アレルギーを引き起こしやすい」だ。

 

牛乳を飲んで起こる症状には、アレルギーと下痢がある。

 

しかしこれは原因が全く違う。

 

というのもアレルギーは「牛乳アレルギー(ミルクアレルギー)」で、下痢は「乳糖不耐症」が原因だからだ。

 

乳糖不耐症は病気ではなく、普通の現象なので、問題は無い。

 


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