果物などに貼ってある番号の意味
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スーパーで、バナナや人参の青果の値引きタイミングを、どう決めているのか、不思議に思う。
大手スーパーなら、青果部門に社員さんがいて、その人が売り物を見て、値引きを判断する。
あるいは青果部門のベテランアルバイトさんが、目利きして値引きシールを貼っていたりする。
ところが、AEONの「まいばすけっと」のようなに、コンビニくらいのスペースで営業しているミニスーパーの場合、配送されてきた商品を並べているだけだから、青果担当者などいない。
店にいるのはパートさんやアルバイトさんだけだから、野菜や果物の鮮度を見分けることは出来ないし、任せられない。
では、どうやって見切りシールを貼るのか。
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それはどうも果物や野菜に付けられた「番号」で、見切るらしい。
つまり野菜や果物をポリエチレン袋に詰める際に、ロット番号を印刷して、その番号で見切りタイミングを決めているわけだ。
バナナの「01」番は、●月●日中に見切り…という風に本部が見切り日を指定して、それで判断しているのだろう。
逆に言うと、そういう工夫をしていないコンビニやドラッグストアなどでは、スイートスポットが出まくりの、ヒョウ柄みたいなバナナを正価のままにしていたりする。
果物や人参などの野菜は、賞味期限がハッキリしないから、商品管理も目利きがいないと放ったらかしで、廃棄処分するんだろうな。
因みに、輸入果物に貼ってあるシールに書かれている4ケタの番号には、別の意味がある。
果物に貼ってあるPLUコードの意味するもの
輸入果物などに貼ってあるシールには、4ケタまたは5ケタの番号が記されている。
これはPLUコードと言うもので、IFPS(The International Federation for Produce Standards:国際生産基準連盟)という組織が管理している商品の識別コードだ。
PLUというのは、PriceLookUpの略で、「値段を見つける」という意味だ。
つまり商品の値段を見つけるための識別番号が、PLUコードって事だね。
IFPSのサイトのFAQに、PLUコードとはという部分があるので、読んでみる。
コレによるとPLUコードは4桁または5桁の番号で、小売業者が商品の勘定をしたり、在庫管理をするのに便利だということだ。
野菜や果物には山ほど品種があるため、それを一々目利きして区別するのは大変だ。
そんなことをしていたら、レジ係や在庫管理する人を養成するのが大変だから、商品毎に番号を付けて、それを見てレジを打ったり在庫管理しようという事だね。
で、3000番台と4000番台の番号は、農産物だという。
そしてPLUコードで、商品名や品種名、栽培方法や色やサイズなど、さまざまな属性のデータを区別しているという。
例えばリンゴに関しては、200以上も標準PLUコードが割り当てられていて、品種や大きさによって異なるPLUコードが設定されている。
リンゴには多くの品種があって、日本のリンゴだけで考えても、紅玉だとか王林だとか世界一だとか、何十も品種があるから、それに番号を割り振ってるわけだ。
遺伝子組み換え作物は、PLUコードではわからない
PLUコードはランダムに割り当てていて、林檎を示すPLUコードは3000番台にもあるし、4000番台にもある。
また4桁の最初の番号が3か4ならば農作物を表すという決まりだけで、二番目の数字や三番目の数字が、特定の何かを指し示しているわけではない。
唯一、意味があるのは、5桁のPLUコードの「9」から始まるモノだけだ。
9から始まる5桁のPLUコードは、「有機栽培で作られたモノ」を意味している。
これは接頭辞で、従来のPLUコードの頭に「9」を付ける。
たとえば「4314」は通常栽培のマンゴーだが、有機栽培マンゴーだと「94314」になる。
因みに5桁の最初が「8」になっている作物は、GMO(遺伝子組み換え作物)を表すと書いてあるサイトもあるが、これは不採用になった。
遺伝子組み換え作物のPLUコードについて
つまりGMO用に使おうと予約してあったのだが、コレを使おうという小売業者が現れず、将来的に使えるPLUコードを増やすために使われることになった。
IFPSでは、接頭辞の「8」は、特に意味を持たないとしているので、8から始まる番号が書いてあるシールが貼ってあっても遺伝子組み換え作物ではない。
因みに「83000番台」は通常栽培作物用にキープされ、「84000番台」は有機栽培作物用に使われることになったので、84から始まる5桁の番号は遺伝子組み換え作物でなく、有機栽培の作物ということだね。